〔ファンタジー漫画〕
LINEマンガで連載されている、原作は韓国小説のコミカライズ版の作品です。
たまたまネット広告で見つけて読み進めていく内にすっかりハマってしまいました!
■ 離婚までの簡単なストーリー
■ 作品の中の“悪役”に重点を置き、ネタバレや妄想を交えた考察
『再婚承認を要求します』とは?
あらすじ
『再婚承認を要求します』
著者:SUMPUL/原作:Alphatart
ナビエは生涯、皇后になるための教育を受け、皇帝と政略結婚した「完璧な皇后」だった。
しかし、皇后になって3年、皇帝のソビエシュは狩り場で出あった奴隷出身のラスタに一目惚れし、ラスタを宮殿に迎え入れ「皇帝の側室」という地位まで与えた。
そしてソビエシュはラスタにはまっていくほどナビエを傷つける行動を繰り返す。
ラスタは自身を皇后にしてほしいとソビエシュに哀願し皇帝の座まで狙う。ナビエは自身が皇后になるために努力してきたことが水の泡になったことを悟り離婚することを決心、隣国の皇后になるために再婚承認を要求するが…(引用元:amazon.co.jp)
凄まじい内容に思えるけど、要は「誰が見ても不遇な扱いを受けていた皇后陛下が新しい幸せを掴む物語」だね!
主要登場人物
ナビエ:主人公。頭脳・容姿・家柄、どれをとっても完璧な東大帝国皇后。
ハインリ:美しい容姿を持つ西王国の王子。後に皇帝に就く。とある魔法を使える?
ソビエシュ:ナビエの幼馴染であり夫でもある東大帝国皇帝。
ラスタ:奴隷出身。ある日ソビエシュに拾われ、彼の側室に。
“離婚”までの大まかなストーリー
あらすじでも書かれてはいるのですが、どのような事が起こり、どのように心境が変化していったのかをまとめていきます。
(読んだのが少し前の為、若干あやふやな部分があります。ご了承ください)
■ 子供はいないが問題の無い完璧な夫婦として過ごしていた東大帝国の皇帝と皇后。
■ ある日、皇帝であるソビエシュがラスタを連れ帰る。
■ ソビエシュとラスタの仲は急速に縮まり、ラスタはソビエシュの側室となることに。
■ その頃ナビエは謎の鳥とその飼い主である謎の人物と手紙を通じて親交を深めていく。
■ 後に鳥の飼い主はハインリであることを知り、二人の関係も縮まってくる。
■ またナビエは前例に従い、出来るだけ側室(ラスタ)とは関りを持たないようにするが、ラスタから常識外れな行動や言動をされ、そして身勝手に傷ついたラスタをソビエシュは庇い、ナビエを非難する行為が続く。(この行為は離婚するまで続きます)
■ とあるパーティーに参加していたロテシュ子爵(ラスタの元主)が、ラスタの元主であったことが周囲に判明するが、ソビエシュの圧力により噂は下火に。
■ だがロテシュ子爵は噂の件や、奴隷時代にラスタが産み、置いていった息子の件を出して彼女を脅し、お金や宝石をせびるように。
彼に渡すための資金が必要……そんな時に西王国のエルギ公爵という人物と出会い、彼から借金をし、そして知恵を貰う。
■ エルギ公爵から様々なアドバイスを貰い、社交界で有名なトゥアニア公爵夫人を貶めたりと、自身に有利な方向に進めていく。
自分の保身のために行動するラスタ。 その内容は常軌を逸していて恐怖も覚えるよ……
■ その頃ラスタに子供が出来たことが発覚。
■ ナビエを大切に想う兄のコシャールも登場し、彼の言動を危惧するソビエシュはラスタの子供を守るために彼に偽の罪を被せて追放刑に処す。
■ 側室の子は皇族にはなれない……だがラスタが皇后になればーー。そう考えたソビエシュは1年間だけラスタを皇后とし、その後再度ナビエを皇后にする計画を立てる。
ナビエには一切伝えずに計画。 皇帝以前に、人としてやってはいけない事なのに……
■ ナビエはソビエシュが離婚をしようとしている事を知り、頼れる存在となったハインリに連絡を。
■ 離婚裁判当日。ナビエはソビエシュとの離婚を承認し、ハインリとの再婚を要求する。
……他にもナビエと外国から来たカフメン大公との交流や小さな事件はいくつかありますが、離婚の直接の原因では無いのでカットしました。
悪役その1, ラスタ
ナビエとソビエシュの関係を壊した原因であるラスタ。
読者さんも彼女に対しては「うざい」や「イライラする」などの辛口コメントが多いです。
確かに、本編を読んでいると彼女の言動にはハラハラさせられるものがありますね(>_<)
年齢は書かれていなかった(多分)のですが、恐らく10代後半位の年齢かなと予想しています。
若くて愛らしくて、常識の無さも可愛く見えるラスタにソビエシュは愛を囁き、彼女は側室まで上り詰めます。
正にスピード出世!(゜o゜)
王宮内での言動
ですが側室となったラスタの行動は常識外れなものばかりーー。
■ 通常、皇后と側室は接触を持たないはずが、ナビエに何度も会いに行く。
■ 「同じ夫を持つ仲だから」とナビエを“お姉さま”呼びに。
■ 自身の悪い噂を消すために他人(トゥアニア公爵夫人)を蹴落とす。
■ 皇室の“常識”を理解せずに皇帝に対して無理なお願いをする。
→パーティーへの参加権や自身の子を皇族にしたい、など。
■ 側室になった時や子供が出来た際に、ナビエからの祝いの言葉やプレゼントを欲しがる。
■ 自分の不利な状況になった時は他人の責任にする。
……etc.
細かく挙げていくとキリが無いのでここら辺で(^^;
どれもこれも自分の体裁を守ることしか考えておらず、一部では他人の人生まで変えてしまっている状態です。
立派な「悪役」ではないでしょうか。
本当に「うざい」存在なのか?
早速矛盾してきます!
確かに読者からするとその言動は受け入れられるものでは無いのですが……
彼女の今までの境遇を考えていくと、実はそうでも無いかもしれない、という考えが浮かんできました。
ラスタは生まれた時から虐げられる存在で、元主であるロテシュ子爵から酷い扱いを受けてきました。
もちろん一般的な教育も受けさせては貰えません。
挙句ロテシュ子爵の息子であるアレンとの間に息子は産まれましたが、ロテシュ子爵の偽作で死亡したと思わされます。
そして逃げ出した先でソビエシュに拾われ、優しさと贅を与えられた後に自分の赴くままに行動をしただけなのです。
どん底から這い上がった感覚のラスタとしては、今の幸せを手放さないように必死になるのも分かる気がするなあ……
ラスタの本来の姿/正体
個人的に彼女の行った行為は決して許せることではありませんが、物語の当初に感じていた彼女への怒りは今はそれほどありません。
その理由として一番に考えられるのは、ラスタが「一般的な教育を受けていない」ということです。
この教育は国語や算数ではなく「道徳的な感情」を指します。
日本社会で言えば小学校ですかね?
“常識”とは、“責任”とは何なのか。
どのような言葉かければ、行動をすれば人は傷つくのか。
日本では義務教育で国民全員が通る道をラスタは通っておらず「自分の身を守る」ことだけを磨いてきたラスタ。
彼女は“常識”という点では真っ白な状態で王宮に入ってしまいました。
そう考えると、幼い頃からの「教育」って大事だよね
その罪はソビエシュに…
ただここから常識を身に着けていけば良かったのですが、残念ながらソビエシュが愛した部分は世間知らずの純真さ。
教養を身に着けてしまうと自分にとって不利になると考えた結果、可愛がるだけで放っておいたんですよね。
ここが彼女にとって不幸だったと言える点だと考えています。
道徳心も無いまま、幼少期から身に着けてきた「自分を守る行動」を繰り返し行っていただけなのかな、と。
(奴隷時代よりも地位も金銭も持っている為、被害は拡大していますが)
事件が起こった際に、いつもナビエや他人の責任にしているのも、相手の気持ちや行動原理も分からないまま自分中心で物事を考えている為、ラスタにとっての“常識=本心”で発言している気持ちも分かる気がします。
だからこそ、誰かが止めなければならなかった。
それをする責任は皇后であるナビエではなく、ラスタを連れてきたソビエシュにあったのですが……。
ラスタは確かに強欲な面が強く出ていたとは思いますが、ロテシュ子爵の息子との子供に対して愛情を見せていたりと、根っからの悪人には見えない時があります。
側室になってから、ナビエとソビエシュとの離婚まで数ヶ月という期間はあったはず。
その間に彼女が正当な「教育」を受けることができたのなら、ここまで疎まれる存在にはなっていなかったかもしれません。
最後に
次回はロテシュ子爵とソビエシュについて語ります!
再婚承認を要求します【ネタバレ感想/考察~悪役は誰?ソビエシュ編~】
あくまでも個人的な感想と妄想なので「こんな考えを持つ人もいるんだ~」くらいの感覚で受け止めて頂けると幸いです^^
再婚承認を要求します【ソビエシュとラスタの最後は?-ネタバレ考察-】